図は、夏季における、ダンシステムを装備した建物の、屋内空気環境及び躯体内部の換気状況を表した概念図です。
屋内空気環境は熱反射断熱シートに保護され、太陽からの熱線を反射し浸入させません。但し、熱の伝導による影響はありますので、屋内に風を通すことや僅かなエアコンの運転で充分過ごしやすくなります。
一方外壁の内部で反射された熱は外壁内にこもることなく、構造用合板の面や通気穴を通して外壁の通気層に放出され、構造躯体を換気しながら小屋から屋外に自然に放出されます。
従って、陽が落ち外気温が下がると共に、構造躯体に蓄熱された熱も放出され、いわゆる熱帯夜(ヒートハウス現象?)から開放されます。
この熱反射断熱シートによる性能は、屋根面において97%もの熱線を反射する性能を持つそうです。(メーカー資料より)
図は、ダンシステムにおける外壁の断面詳細図です。
この通気構造を持つ外壁熱反射断熱構造の特徴は、土台部分から外気をとり入れ、躯体内で発生した湿気や熱を外壁全面、屋根全面を自然に換気しながら小屋を通り屋外に排出する工夫があることです。
又、熱反射シートをはさんで、屋外側では構造用合板に開けられた通気穴を通して熱や湿気を放出させ、屋内側では、ベーパーバリヤーの施されていない壁下地を通して屋内に放出させます。
この工夫により、壁や躯体内部に湿気や熱がこもらない換気構造を伴った断熱構造が可能となります。