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2007.12.14
Ⅱ-3、ダンシステム―温床構造等による蓄熱方式の例

蓄熱床を構築する為には、床構造を選択する必要があります。又、床構造の必然性から蓄熱方式を選択する事が必要になります。

(1) 土間床におけるモルタル蓄熱方式の床構造断面図

ダンハウスにおける1階の蓄熱床断面構造です。この土間床工法を採用しますと、1階の木組み床、根太構造が不要となり、経済的且つ床下防湿に優れた構造となります。

土台の厚みの中で板状断熱材と蓄熱モルタルを構築します。

ポリフィルムは、土台据付け時先行して部分敷設し、床施工事のポリフィルムとラッピングさせて防湿とします。尚この時、土台の防湿として、土台の下端に2×4テープ等を貼り付けます。

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(2) 根太床におけるモルタル蓄熱方式の床構造断面図

1階又は2階の床構造を根太床とした場合の断面図です。2階床にモルタル蓄熱方式を採用した場合、いわゆる界床となり、2階の生活音は1階には響きません。必然的に防音構造となります。上下住み分けの2世帯住宅には効果的な方式です。但し、2階の荷重が増えますので、1階の構造に補強が必要となります。

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(3) 根太床におけるケイ砂蓄熱方式の床構造断面図

既存建物の1階、荷重負担を少なくしたい2階床への装備の場合に採用します。ダンハウス㈱逗子事務所において実験装備されていますが、検証の結果、モルタル蓄熱方式と比較して住環境への効果は殆ど差異がありませんでした。モルタル方式を湿式とすると、ケイ砂方式は乾式といえます。

但し、この方式の場合、構造床の上にさらに蓄熱床根太組が必要になります。

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(4) 根太床におけるオープンパイピング方式の床構造断面

(3)のケイ砂蓄熱方式に同じく、床構造に荷重負担をかけたくない場合等に採用します。実験装備された逗子事務所での検証によると、住環境への効果は、A.B.C.の方式に比較して、それらの80%程度は確保できるようです。

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(5) 蓄熱方式による床表面温度保持の違い

下のグラフは、平成19年1月10日~1月11日に実測された温度データーです。

赤のラインは、蓄熱モルタルのデーター、黄色のラインは、ケイ砂蓄熱のデーター、青のラインは、オープンパイピングのデーターです。紺のラインは、外気温のデーターです。

このデーターからもお解かりのように、いずれの方式でも、差異は認められますが、実際の生活には充分な効果を発揮するものと考えられます。

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この記事のカテゴリ:温暖化対策住宅
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